Vallabhatta Kalari Sangham / Chavakkad, Thrissur
マスター:C. Sankara Narayana Menon Gurukkal (Unni Gurukkal)
Chavakkad Thrissur 680506 Kerala, India
Tel:0478-2509140
http://www.vallabhattakalari.com/index.html
現在、父のMenonグルッカルはほぼ隠居状態で、道場の現場はKrishnadas師以下の3兄弟が任されている。
左:林の中に森閑と佇むカラリ、右:道場の壁に飾られた剣楯
左:聖仙パラシュラーマ、右:今は亡き先代、共に道場内に飾られている額
非常に佇まいの美しい道場で、師弟関係や掃除なども厳しくしつけられている。道場が同時に祈りの寺院であるというのを強く感じられた。また、ここでは珍しく境内つまり屋外でも稽古を行い、白い砂地の境内は常に清々しく掃き清められ、日本人的な感覚でも、何か神聖な禊に似た雰囲気を醸し出していた。
稽古の時以外に訪れると、静寂に包まれている
個人的に一番印象に残っているカラリのひとつで、特に英語が話せ外国人の対応をしているクリシュナダス・グルッカルの人柄が温和かつ陽気で人懐こく、彼のヴァイターリ(号令)を聞いていると体がムズムズしてきて、これは稽古がはかどるなぁ、と言う印象を受けた。
左:両つま先が天地を指すネール・カル、右:先輩の指導を受ける少年
先輩が師範代になって子供たちを指導する。基本は「真似る」事だ
剣の稽古。二十歳前後の兄弟子たちの稽古は躍動感溢れる
私が訪ねた時も西洋人のカップルが修行していて、グルッカルの話す英語の指導説明も非常に分かり易く、いい意味で生徒を「ノせる」事の出来るエネルギーを発していた。
道場内の稽古。長棒は動きも俊敏で迫力がある
カラリパヤットの様式に関してはいわゆるセントラル・スタイルで、CVNによって現代化、あるいは「スポイル」される以前の形が息づいている。
特にヴェルムカイと呼ばれる徒手技(空手様の)に関しては南派のアディ・タダやタミル・シランバムのクトゥ・ヴァリサイによく似ている。
武術のカウンターパートである療術に関しても、地域の人々の信頼は厚く、私が滞在した3時間ほどの間にもひっきりなしに患者が訪れオイル・マッサージを中心とした療術を受けていた。
近所の常連さんで常に賑わう治療院
当カラリ道場では1ヶ月から数ヶ月に及ぶ滞在型の修行を受け入れている。外国人も多く扱いなれており、安心して入門できるだろう。但し、最低限の英語能力は必須。
稽古は朝2時間夕方1時間、外国人にはほぼマンツーマンの指導が付く。
宿泊はチャヴァカッドの町にあるロッジか近くの民家に下宿。食事は自炊、あるいは賄いを頼む事もできる。月謝は2007年取材時には3,000Rsだったが、諸費用含めて現在の料金に関しては全てホームページから問合せを。
また見学希望の場合も事前に問い合わせた方が良いだろう。
道場の近くにはゾウの飼育、調教で有名なElephant Fortがある。またクリシュナ神を祀る第一級の聖地Guruvayur寺院も近くで、落ち着いた宗教文化都市の風情が溢れている。
壁画が美しいグルワユール・クリシュナ寺院本殿。残念ながら外国人は入場できない
アクセス:カリカット方面、およびコーチン方面からバスが多数。チャヴァカッド自体は何もない町なので、たいていはグルワユール経由で行く事になる。コーチンから来る場合は海岸コースを走るバスに乗ると格段に早く着ける。
チャヴァカッドの町はThrissur Districtにあるのでその名で括っているが、トリシュール(トリチュール)の街自体はチャヴァカッドから少し距離があり、取り合えず見学に行きたい場合はグルワユールに泊まるのがお勧めだ。
ただし、ケララでは外国人お断りの宿が多い事、更にグルワユールの場合何故かシングルだと宿泊を拒否される事が多かったので、事前にExpediaなどで予約しておいた方が無難かも知れない。
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